2014年10月08日
赤べこのまだら
10月ですね。実りの季節で、食べ物がおいしいですね。今年は夏が暑く台風等があったので庭のクリがほとんど先に落ちてしまって悲しい限りです。
ここ最近、デング熱の話をよく聞きます。割合、子どもの頃に名前をおぼえたのですが、ずっとテング熱だと勘違いしていまして、思い込みというのは恐いと思いました。
さて前回に続き疫病神の話ですが、特に多いのは疱瘡神です。疱瘡というと、馴染みがないと思われるかもしれませんが、疱瘡というのは天然痘の事でして。既に絶滅宣言が出て何十年も出ているので、知らない方も多いと思いますが、非常に死亡率が高く、日本の歴史でも何度か流行っております。古くは、仏教が初めて日本に入った時に流行、国の神が異教の教えを受けた事を怒り流行らせた。奈良の大仏造営も藤原氏の重鎮が次々と疱瘡で亡くなったのが原因の一つと言われています。
そんな疱瘡神とはどんなものかというと、夫婦の神であり、裳神と呼ばれたといいます。一件の家にとどまらずに、多くの患者を出すことがわかっているので、町ぐるみ、村ぐるみで疱瘡避けのお祭りが行われたり、神として祭られました。この辺りですと江戸時代にも流行った為に、メインに祭られている神社は少ないですが、神社や寺などで集められた石碑の中に見ることができます。
赤い物が苦手という伝承は、今でも残っています。例えば、会津地方に伝わる赤べこです。疱瘡神は赤い物を嫌うとされました。その斑点は子供がかかる疱瘡をあらわし、子供の身代わりになるといわれたのです。
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