2006年11月18日

エルフ

SS 森の守り手たち  

 森の声は悲哀に満ちていた。森が多くの鱗をつけたものたちに蹂躙され、焼き尽くされようとしていた。

 しかし森は悲歎するのみで自分たちは動くことはできない。

 鱗をつけたものの一人が不意に倒れた。矢が鱗をつけたものの身体を貫き、その命を奪っている。

 そう森の奥に住むエルフたちが自分たちの声に気付き森を焼く者達を追い払い始めたのだ。

 鱗をもつものたちは応戦しようとしたがそれも無駄な事だった。

 森を良く知り、なおかつ森に愛される彼らは、木々の間に潜み、恐るべき弓の威力で鱗をもつものをたちを倒していった。

 一人また一人と減っていく鱗をもつものたちを見ながら森の声は喜びに満ちていった。

 その中でエルフのニアヴ・ハークレイブは考えていた。

 今まで見た事の無い種族の乱入。それが世界を混乱と招く何かの策謀なのではないかと。





〜堕ちたもの〜[由来]

 エルフの外見を考えてみてください。長い耳、釣りあがった目、痩せた体形。

ではダークエルフはどうですか?。その皮膚の色が黒くなったのを想像できました?。それはどこか悪魔に似ていませんか?

 悪魔はもともとは堕天使と呼ばれ天から落ちたものです。そしてエルフも天から落ちたものです。そういうとみなさんは意外に思われるかもしれませんがそうなのです。

 もともとエルフはアールヴと呼ばれる存在で、輝く星そのものであり、天の国アールヴヘイムに住み、神々のように崇められていました。しかし星とは違い罪を犯したアールヴは流星と化し地上に落ちてしまうのです。人の目をさけた彼らはこっそり森の奥に住み、ひっそりと暮らすようになりました。

 この辺りがファンタジー世界のエルフの過去に囚われがちと言った印象や、もともと神だった事から高慢というイメージにつながったのかもしれません。

 

〜トールキン教授の事〜[余談]

 もともとはエルフは英語で髪のほつれをerflockと言ったり、ドイツ語で悪夢の語源になったりと見えない悪戯好きの妖精というイメージで、まあ、オベロンやティタニアに比べれば、それほど重要な妖精ではなかったのです。

 エルフが今のようにメジャーになったのはやはり指輪物語のおかげです。物語中のエルフの言葉はケルト系の言語で作られており、そのことからケルトの妖精『シー』がエルフの正体とされています。

 トールキン教授の『シルマリルの物語』はエルフの理想郷アマンへの思いと、永遠の寿命が故の苦しみが語られており、エルフの元を知りたい方には読んでいただきたい一冊です。
posted by 九十九屋さんた at 09:42| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 白澤図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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