2005年05月04日

ゾンビ

SS 樽の中

 その樽は何かって。言ってもいいけど、酔いがさめてもしらないぞ。そこには親父が入ってるんだよ。

 怯えるなよ別に死体が入ってるわけじゃない。耳澄まして見ろよ。ほら、聞こえるだろ。動いている音が。

 なに、たいしたことじゃないんだ。親父が何も決める前にさっさと死んじまったんだ。

 形見分けがうまくいかなかったんで、親戚の誰かが、ブードーの呪術師に頼んで、ゾンビにして起こしたのさ。そしたらその呪術師、もぐりだったらしくてな。いう事聞かないんだよ。もうどうしようもないからその樽に閉じ込めてるってわけだ。

 かついでるわけじゃないぞ。もっと耳澄ましてみろよ。うめいているみたいな声聞こえるだろう?



〜堕落した教え〜 [由来]

 ゾンビの由来を話す前にブードー教について説明しておきましょう。ブードー教はタヒチに奴隷として連れられてきた黒人が、故郷アフリカのロア(精霊)崇拝を持ちこんだものが変化したものです。ロアの中でも低級なものをズンビーと呼びました。それがゾンビの語源となりました。では、そんな精霊崇拝が変化してしまった理由はなぜでしょう。

 ロア崇拝と、主人となった人間の信仰するキリスト教と向かいあうことになりました。そのままロアは悪魔として認知されました。その雰囲気を利用したのがもともとアフリカで呪術師だったものたちです。彼らはキリスト教への改宗を防ぐために、自分たちに悪魔(ロア=ズンビー)を操る力があるのを広言しました。その力の現れが、動く死体、つまりはゾンビだったのです。

 そして現在でもゾンビはいます。ゾンビは死体ではなくゾンビパウダーと呼ばれる

テトラトキシン(フグ毒)を含んだ薬を与えられ、仮死状態にした人間に催眠をかけて、意思を奪って奴隷にします。しかしそれは結社の掟を破ったものに対する罰なので一般人はゾンビにされることはないようです。



〜動く死体〜 [余談]

 ゲームに出てくる動く死体であるゾンビのイメージを決めたのはジョージ・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデット』でしょう。これに登場してくるゾンビはある種の細菌に感染して、それにより死体でありながら動き回るのです。脳の腐敗が止まるまで、ゾンビは動きを止める事無く人間を襲いながら感染者を増やしていきます。

 これは現在、バイオハザードなどのゲームに出てくるゾンビそのままと言えます。ちなみに映画の『バタリオン』はこの『ナイト・オブ・ザ・リビングデット』が本当だったという前提で作られているので、セットで見るのがお勧めです。ザコのゾンビが怖くなります。

 ゾンビが出た有名な作品は今回余談そのものが紹介の用になってますね。もし、まだ読まれてない方がいらっしゃるなら『猿の手』がお勧めです。



 今度見たいと思っているのが怪光線http://haruka.saiin.net/~megalobabylonia/

さんがコミティアに出すアンデット本。

 誰か買ってきて感想お知らせくださいまし。
posted by 九十九屋さんた at 09:48| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 白澤図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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