2005年05月04日

ホビット

SS 草原の良き友人  

「アルが効くって言ったからブリザード撃ったのにダメじゃないの」

「レジストされたのなら仕方あるまい」

 二人の少女が草原をひた走っていた。一人はロッドを持った魔術師シア、一人は神官であるアルである。後ろから追いかけてくるのはスフィンクスだ。

「しかしあのスフィンクスを倒さねば、合流できなかったし仕方ないのでないか」

「そういう問題じゃない」

 シアが横を向くといつの間にか、アルは消えていた。

「アル?」

 名を呼べど答えはない。

 もう一度呼ぼうとした少女の頭上にスフィンクスが現れる。その口からは呪文が唱えられている。

 レジストしようとした少女の足元にぽっかり穴が開き、爆炎の中地面に落ちる。

「痛ぅ」

 そこは穴になっていた。

「随分とがんばったみたいだね」

 声が聞こえ子供が現われる。少女はライトの呪文を唱えた。

「ただ力だけではムリな事も多いよ」

 光にさらされたは子供だと思ったが違っていた。彼らはこの辺りに住むホビットだったのだ。

 その向こうではアルが笑顔を浮かべていた。



 

〜デフォルメされた記憶〜[由来]

 ホビットはトールキン教授が考え出した種族ですが、その元となったのは多くの小人伝承です。

 では小人はどうして生まれたのでしょうか。同じ人でありながら自分と違うが為に化け物と化す。日本でいうところの土蜘蛛や鬼がそうした伝承で生まれた存在です。小人は同じようなものでありながらいつの間にかひっそり消えていった人々なのでしょう。実際、アフリカに住むピグミー族の身長は150cm前後ですし、小さかったという記憶だけが残り小人になったのかもしれません。

 ホビットが臆病で気もよく、親しみやすい隣人なのは小人族の良い伝承を集めたためです。では、その逆に悪かった部分はどこに言ったと言えば、オークです。オークの時にそれはお話しますが記憶の隅にでもおいておいてください。

 

〜日本の小人〜 [余談]

 日本の小人の伝承はコロポックルと一寸法師ですね。中でもコロポックルは小人としては典型的な伝承である人間によって追い出されてしまった小人ですね。

 一寸法師は小人として生まれた人間ですね。彼らは概ね最後は幸せになりますが、それ力だけでなく機知によるものが多いです。小人の賢いイメージはそうしたところからきているのかもしれません。一寸法師も最後は少将まで出世しましたし。

 ホビットの出てくる話で読んでおきたいのは『ホビットの冒険』と『指輪物語』ですね。でも機会があったら『誰も知らない小さな国』も押さえておいてください。
posted by 九十九屋さんた at 09:19| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 白澤図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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